急なトラブル対処法【皮革・レザーバッグ】

お気に入りのバッグ、大切なバッグを使っていると、思わぬ雨でバッグを濡らしてしまったり、うっかり汚してしまうこともあるでしょう。
この記事では、日常に起こりやすいトラブルの対処法、応急処置についてご紹介いたします。
汚れも素早く対処することで、シミにならずすむことがありますので、参考にしてください。
もし、汚れたり濡れたりした範囲が大きかった時、応急処置したものの汚れやシミが残ってしまった時は、自分で解決しようとせず、なるべく早くバッグクリーニング専門店へ依頼することをお勧めします。

 

雨・水に濡れたときには

天然のタンパク質からできている革・レザーは、水にぬれることによって硬くなる性質があります。
あらかじめ、汚れやシミに備えるために、レザー専用の防水スプレーを使うと良いでしょう。
 
もし、雨や水でぬれてしまった場合は、乾いたタオルで、革を擦るのではなく、水気を叩くように拭き取り、陰干しして革を乾燥させます。
このとき、急激に乾燥させることや、熱を加えることは、革を傷めたりバッグの型崩れに繋がるので、ドライヤーを使ってはいけません。
革・レザーは、風通しの良い場所で自然乾燥させることが原則です。
 

 
スエードなどの起毛革であれば、風通しの良い場所で乾かした後、起毛革の特徴である毛羽立った革をブラッシングすれば、濡れた跡は目立たなくすることができます。
表面がツルツルしたスムースレザーであれば、自然乾燥後にレザー用のクリームオイルをスポンジなどを使って、革に薄くなじませることで、革の硬化を防ぎます。
注意点としては、シミにならないようにクリームを付けすぎず、薄く塗ること。
 
なお、スエードなどの起毛革は、一般的なレザークリームは使えません。
起毛した革にクリームを塗ると、毛が寝てしまったり、均一に保湿することができないためです。
スエード製品の潤いや艶が気になるようなら、ミストタイプやスプレータイプの起毛革専用のものをご利用ください。
もし、シミが残ってしまった場合などは、革・レザークリーニングに依頼するしかありません。
 

▲ヌバックレザーで作られたクロムハーツのお財布
▲起毛革のクリーニング・リカラーもお任せください

コーヒー、ジュースのシミ

コーヒー、ジュースがかかってしまったら、まずは広げないよう拭き取ります。
そして、シミにならないようにしっかりと繰り返し濡れタオルで拭き取り。そして、仕上げに乾いたタオルで水分を拭き取ります。
※レザーは水に弱いので、濡れタオルを使用する場合は、あらかじめ必ず目立たないところでテストしてから行いましょう。
 
その後は、風通しの良い場所でバッグを乾燥させたら、レザー用のクリーナーで保湿します。
革に、コーヒーやワインなどの色素が染み込んで沈着してしまうと、シミとして残ってしまいます。
また、油溶性の汚れがついてしまったからといって、ベンジンやシンナーは使ってはいけません。
自分でなんとかしようとして、革・レザーを傷めてしまう前に、クリーニングの専門家に相談してください。
 
バッグクレアンでは、ゴヤールバッグについたコーヒーのシミ抜きを行いました。
また日焼け止めクリームが付着したバッグのクリーニングを行ったときの記事ゴヤールバッグについた油性の汚れを落とすもぜひ、参考にしてください。

カビが生えてしまったら

収納していたバッグを出してみたら、カビがついてる!
本当に、ショックですよね。
 

▲ルィヴィトン “モスコバ”についてしまったカビ
▲バッグクレアンならこの通り

 
カビは空気中に舞い上がりやすく、カビを吸い込むことによる健康被害もありますので、作業は室内ではなく、屋外や換気のできる場所で作業しましょう。
新しいカビなら取れます。硬く絞ったタオルでカビをふき取ります。
その後、表革はから拭き、スエードはブラッシングをしてください。
放置しておくとカビは革の中まで入り込み、変色してきます。こうなったカビは取れなくなりますので注意が必要です。
革・レザーのカビ落としは専門の革・レザークリーニングでも難しく、何よりカビの予防に心がけることが大切です。
 
カビの除菌にはエタノール成分が70〜80%が一番効果があると言われていますが、革にエタノールを使うのは、お勧めできません。
革に浸透したエタノールは、染料や油分なども一緒に揮発させてしまうので、シミができたり、色落ちする可能性があります。
 
シミになってしまったカビ跡や、色落ちは、リカラーといって専門店での染色・補色をしないと、隠すことができません。

色あせ、変色してしまったら

いつのまにか、バッグの色が白茶けたり、退色、変色してしまうことがあります。
それは、太陽からの紫外線により、革製品(レザー)の着色に使用されている染料分子が酸化・破壊されて退色してしまうから。
革製品(レザー)は、紫外線や蛍光灯の光があまり当たらない場所で、通気性の良い袋などにいれて保管することで、色あせを抑えることができます。
 
既に、色あせ、変色してしまったバッグは、リカラーで色を補色するしかありません。
 
これを自分でやるとするなら・・・
しっかりと汚れや脱脂を行って、染めたくないところはマスキング、作業する場所を確保して、染色。
ムラなく均一に・・・しかしノッペリとならないよう染める技術に加え・・・必要に応じて色落ち防止、仕上げ作業・・・
と、かなり大変なんですよね。
専門店なら手間なくプロの仕上がり。ハイブランドのバッグなら、依頼することをお勧めします。
 

▲バレンシアガのクラシック シティ
▲ヴィンテージラムスキンも専門店のリカラーで美しく

 

色が移ってしまったら

革製品を他のものと重ねて置いたまま長時間保管したりすると、他のものに、色が移ったりすることがあります。
中でも、エナメルバッグのエナメル樹脂は、触れていたものの色を吸着してしまう性質があります。
吸着してしまったインクや汚れは、いくら表面を磨いてもエナメル内部に吸収されているため取り除く事が出来ず、エナメルの表面が傷つくだけということも。
 
革製品と他製品(革製品同士もある)を重ねて長時間に渡って密着し保管することは止めましょう。
箱や袋に長期間保管しておくこともよくないので、月に1回~2回くらいはバッグを出して日陰干ししたり、風に当ててあげると良い状態を保てます。
 
また、風合いを生かし経年変化を楽しめる革で作られたバッグの中には、水濡れや摩擦によって色が落ちたり、服に色が移ったりしやすいものや、逆にバッグに服の色が移ってしまうものもあります。
よく聞かれるのは、白いレザーバッグに、ジーンズの青色がついてしまうというもの。
 

 
市販の革を洗うためのソープ剤もありますが、色むらや革の硬化のリスクが高いので初心者が革を丸洗いすることは避けた方が良いでしょう。
革専用の消しゴムを使ったり、水拭き・乾拭きでも落ちない汚れについては、クリーニング専門店に相談してください。

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ブランドバッグのクリーニング・修理は、宅配クリーニングのクレアン「バッグ工房」にお任せください。
他店では出来なかったクリーニング、リカラー、色替え、修理を職人が1つ1つ丁寧に作業致します。